2016.07.19 鳥越さんを都知事にしよう!

坂井定雄(龍谷大学名誉教授)

都知事選挙戦が始まった。
 東京都民のみなさん。日本を代表する首都東京の知事に、鳥越俊太郎さんを選び出してください。私自身はいま都民ではありませんが、鳥越さんのジャーナリストとしての発言、活動を長年見続けてきました。彼は個人的にも、本当に信頼できる人間です。石原、猪瀬、舛添都政を支え、待機児童問題と高齢者福祉対策をここまで悪化させ、都知事の莫大な浪費を許してきたのが自民党、公明党が多数を占める都議会だったことを、都民のみなさんはよくご存じのはずです。
舛添知事の破廉恥な海外出張での巨額な浪費、政治資金の個人的流用が週刊誌の報道で次々と暴露され、都庁記者クラブ所属大手新聞・放送も動きだした結果、最終的に自・公を含め都議会が一致して辞任を要求し、粘る知事をやっと辞任に追い込みました。だが、知事の巨額浪費、流用を知りながら、見逃し、許してきた都議会与党の自公両党の責任追及は行われず、最後にやっと行われた辞任要求決議への参加で、免罪されてしまったのです。本来なら、自公両党は「舛添知事を支え、浪費・流用を見逃してきた責任をとって、後継知事選への参加を自粛しても当然でした。
待機児童対策、高齢者福祉はじめ福祉対策についての公約は、鳥越さんも増田さんも小池さんも、内容的にはあまり違いはありません。非正規雇用労働者の劣悪な賃金はじめ労働条件の改善についても、ほぼ同様です。しかし、これらの緊急課題について、国政での安倍政権と同様、自公が支えてきた都政では、公約は選挙目当ての口先だけで、実際の改善はごく一部に限られ、大多数の待機児童、高齢者、非正規雇用労働者の実態は、むしろ悪化しています。
地方の大学を出て、東京に就職、共稼ぎをしていた若者夫婦が、出産後子供を預ける施設がないので共稼ぎが続けられず、故郷の親元に妻と子供だけ戻った例や、共稼ぎを止めた例、著名な会社に正社員でなく非正規雇用で就職して長い労働時間に耐えられず、低賃金の別の会社にまた非正規雇用で転職した例は、私の周辺にもいます。もちろん、高齢となった友人の都民たちの不安の実態は、厳しく多様です。石原都政の冷酷な高齢者福祉の切り捨てを忘れることはできません。
この点で、鳥越さんの弱者への暖かい視点と発言は、間違いなく本物です。もちろん都政の巨大な予算ではあっても、限界があり、予算配分での議会多数派の利権にかかわる要求も強いのですが、弱者支援,公害対策に努力し、成果を上げた美濃部都知事のように、鳥越知事となれば都政での弱者支援にしっかり取り組むことを期待します。
順不動ですが、さらに強調したいことが2点あります。
鳥越さんは、明確に憲法擁護の発言を続けてきました。参院選の結果、自公など改選勢力が国会両院での3分の2を占め、安倍政権が国会での改憲発議、国民投票を強行することが、可能になりました。戦後日本を導いてきた平和主義と主権、自由と民主主義へのかってない危機と言わねばなりません。そのなかでの鳥越さんの勝利は、安倍政権へのきびしい警告、ブレーキになると思います。
もうひとつ、世界に対して、報道の自由、ジャーナリズムへの国民の期待を示すことです。欧米に本部のある著名な国際的ジャーナリズム、人権団体が相次いで発表した昨年現在の「世界各国の報道の自由度ランキング」で日本は次の通りでしたー
国境なき記者団(本部フランス) 180国中72位(野田前政権当時は22位)
フリーダムハウス(米人権団体) 199か国中44位
外国人特派員協会(東京)に所属する日本駐在の長いジャーナリスト、アデルステイン氏が紹介する「世界報道の自由ランキング」についての別の国際的調査では、民主党政権下2011年の世界11位から、安倍政権下の昨年には61位まで下がりました。
時の政権・与党にも、野党にも決しておもねらず、自由に分析し発言するジャーナリストとして信頼され、国際的にも知られている鳥越さん。首都東京の知事に選挙で選ばれれば、それは、自由な報道を求める都民の意思、メディアへの強い期待を世界に示す、国際的ニュースになるのではないでしょうか。

Comment
僕は東京都民ではありませんが、鳥越さんを応援しています。が、やはり足を引っ張る大きな存在があって、最新の週刊誌にスキャンダルが出てしまいました。大阪の橋下さんの時然り、鳥越潰しの卑怯な手口は許せん!
哲哉 (URL) 2016/07/21 Thu 01:25 [ Edit ]
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