2008.07.12 八ヶ岳山麓の四季 7  
小口隆三 


「阿弥陀岳をバックにした八ヶ岳農場」「牛の放牧(八ヶ岳農場)」「種馬鈴薯原種の花」を撮りました。
「八ヶ岳農場」と聞くと私は学生時代の登山と、馬鈴薯を連想します。
東京で学生生活をしていた1950年代の後半、何回か八ヶ岳へ登りました。新宿で乗り込んだ夜行列車にゆられて数時間、夜が明ける頃茅野駅で降ります。始発バスを待って、八ヶ岳連峰の広大な裾野の田舎道を1時間近く走り終点の八ヶ岳農場で下車。山々が目の前に迫っていてかなりの奥地へ来たことを実感します。そこから歩き出して連峰中心部の山々(赤岳、阿弥陀岳、横岳、硫黄岳など)へ向かうのです。八ヶ岳農場は当時八ヶ岳登山の玄関口でした。(現在、バスは約3キロ先の「美濃戸口」まで行っています)
敗戦(1945年)前後の食糧難の頃、私の家でも素人の俄か百姓の真似事で小さな畑にじゃがいも(馬鈴薯)を作り主食代わりに食べました。じゃがいもを作るには種芋が要るのですが、多くの家では種芋に回すべき芋を食べてしまっていて種芋を手に入れるのに苦労していました。そのころ近所の人が「八ヶ岳農場にはとてもよい種芋がある」と話しているのを聞いて、「その種芋があればよいのに。八ヶ岳農場ってずっと遠いところなのかなあ」と子供心に思いました。
私にとって「かなりの奥地」「ずっと遠いところ」だった八ヶ岳農場ですが、今では私の住居から車で20分ほど走れば着いてしまいます。
一般に「八ヶ岳農場」と呼んでいるのは「八ヶ岳中央農業実践大学校」(専修学校)直営の農場(標高1350m)のことで、酪農や高原野菜、ハーブ、花などの栽培と売店での販売をしていて、新鮮で良質な食材が買える観光農場として人気があり、訪れる人が多い。農業実践大学校には20歳前後の約50人の男女の学生が住み込みで農業実習をしています。在学期間は2年間、ここを出て農業の担い手になるとのことです。
隣接してもう一つ「独立行政法人種苗管理センター八岳農場」があります。以前は「農林省八岳馬鈴薯原原種農場」だったところで、子供の頃聞いた「八ヶ岳農場の種芋」はここで作られていたのでしょう。最近は農業の構造が変わってきたためか馬鈴薯は扱わなくなったようです。
茅野市豊平(とよひら)広見には種馬鈴薯原種(「馬鈴薯の種芋」の種芋)を栽培する畑があります。10年前に行ったときには栽培している畑はかなり広大でしたが、今年行ってみたら高齢化の影響などで四分の一位に縮小していました。

阿弥陀岳


放牧


ジャガイモ


「阿弥陀岳をバックにした八ヶ岳農場」(長野県諏訪郡原村で2008年6月30日撮影)
「牛の放牧(八ヶ岳農場)」(長野県諏訪郡原村で2008年6月28日撮影)
「種馬鈴薯原種の花」(長野県茅野市豊平広見で2008年6月28日撮影)
(写真をクリックすると拡大されます)



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