2018.06.01  BBC「日本の捕鯨者たちが122頭の妊娠ミンククジラを殺した」

坂井定雄 (龍谷大学名誉教授)

英国の国際的公共放送BBCはアジア版で31日、上記のタイトルのニュースを報じた。
捕鯨に対するBBCの立場は、従来から基本的には反捕鯨でも、オーストラリアや米国の過激な反捕鯨団体とは一線を画して、穏やかだと思っていたが、写真3枚付きのこの日の報道は、かなり強烈だ。あまり省かないで紹介しよう。


日本の捕鯨者たちは、南極夏の“現地調査”で122頭の妊娠したミンククジラを捕らえ、殺した。

国際捕鯨委員会(IWC)に送付された報告書は、日本の捕鯨者たちが合計333頭のミンククジラを捕獲したことを明記している。
この捕鯨チームは2017年11月に日本を出港、2018年3月に帰国した。
2014年に国連が「致死的調査」に反対を決議し、非難が広がったにもかかわらず。日本はその捕鯨が科学的調査目的であると述べている。

国連の承認後に公表された新調査計画で、動物を収集し分析することは南極のエコシステムを理解するために「科学的に避けられない」と日本は述べている。

日本は何頭のクジラを捕獲したか
IWCに報告された同国の「南極海における新科学的クジラ研究計画」(NEWREP-A)によると、この海域で今期、オス152頭、メス181頭、計333頭のミンククジラを捕獲した。
日本はその新計画で、捕獲数を減らし、毎年約330頭を捕獲する計画。
2017年から18年にかけての捕獲データによると、メスのうち122頭が妊娠しており、雄61頭、雌53頭は未成年だった。調査は帰国まで12週間行われ、その間にすべての捕鯨が行われた。
捕獲したクジラの肉は食用に販売された。

日本以外に捕鯨国はあるか
IWCは1985年以来、例外をのぞき、商業捕鯨の自主規制で合意してきた。
ノルウエーとアイスランドは食肉用に捕鯨を続けており、モラトリアム(自主的期間停止)についてはノルウエーが拒否し、アイスランドは一部受け入れている。
「アボリジニ生存捕鯨」といわれる限定地域住民の捕鯨は、グリーンランド、ロシア、米国、サンビンセント、グレナディンが続けている。
しかし日本だけが、科学研究のための例外だとして、捕鯨のために船舶を派遣している。

捕鯨で南極からクジラはいなくなるのか?
日本は、南極海のクジラ生育数は健全で、継続的な漁業が可能であることを示すため調査研究を続けている、といっている。
国際自然保護連合(IUCN)は、南極海ミンククジラの存在が脅かされていることを決定づけるデータは不十分だと述べている。
一方、ミンククジラの総数は数十万頭で、過去50年間の減少を調査中。その減少傾向によって、低度減少危惧種あるいは減少危惧種に指定されることになる。
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