2018.07.16 疑似関係代名詞
as, than, but

松野町夫 (翻訳家)

as, than, but は本来接続詞であるが、たまに関係代名詞になることもある。その場合、英文法ではそれらを疑似関係代名詞とよぶ。疑似関係代名詞が成立するには、先行詞とそれを修飾する節(as 節, than 節, but 節)が必要だ。

「疑似」とは、本物に近い偽物を意味する。しかし疑似関係代名詞のうち、as だけは本物の関係代名詞という感じが強い。実際、ランダムハウス英語辞典、リーダーズ英和辞典、ジーニアス英和大辞典などでも、こうした場合における as を関係代名詞として定義している。

君と同じ時計を持っている。
I have the same watch as you have.
= I have the same watch that you have.

ここで便宜上”the same watch” を先行詞、as を関係代名詞、”as you have” を as 節(as + S + V)とよぶことにする。この場合、as は that に置換できるので関係代名詞 that と同様の働きをしていることがわかる(as = that)。また以下に示すように、as = who, as = whom, as = which, as = where となる場合もある。

as
制限用法: as は such, the same, as ... などを含む先行詞と相関的に用いる。
また as は as 節中において、主語や目的語、または補語として機能する。


Choose such friends as will benefit you. → as は(as 節中において)主語
= Choose those friends who will benefit you.
君のためになるような友達を選びなさい。

Such girls as he knew were teachers.  → as は(as 節中において)目的語
= Those girls whom he knew were teachers.
彼が知っているような女の子は先生だった。

Such experience as I have is useless in this situation. → as は目的語
私がしたような経験は、この状況では役に立たない。

I’m not such a fool as you are.  → as は補語
私はあなたのようなばかではない。

I have the same trouble as you have.  → as は目的語
= I have the same trouble that you have.
私もあなたと同じような悩みをかかえている。

I gave him as much money as I had with me.  → as は目的語
= I gave him all the money that I had with me.
私は持っているだけのお金を彼ににあげた。

He is as great a scientist as ever lived.  → as は主語
= He is the greatest scientist that ever lived.
彼は今までにない偉大な科学者である。

as
非制限用法: 文(主節)が先行詞となる。以下、下線部は先行詞を示す。


She did her job well, as can be proved by the records.
= She did her job well, which can be proved by the records.
彼女は自分の仕事を立派にやった。これは記録を見ればわかる。

He was late for school that day, as is often the case with him.
= He was late for school that day, which is often the case with him.
その日、彼は学校に遅刻したが、これは彼にはよくあることだ。

As was expected, he did not turn up.
= He did not turn up, which was expected.
予想どおり、彼は姿を見せなかった。

As is usual with hybrids, the plants were sterile.
= The plants were sterile, which is usual with hybrids.
雑種の場合よくあることだが、その植物も実がならなかった。

as が関係副詞(where, when)に:
as は関係副詞(where, when)として機能することもある。この場合、as は where に置き換えることができるので、関係副詞 where と同様の働きをしていることがわかる(as = where)。ただしこの例文では、as 節の主語や動詞は省略できるが、where 節の主語や動詞は省略できない。

私たちは前と同じ場所で会った。
We met at the same place as before.
= We met at the same place as (we had met) before.
= We met at the same place where we had met before.

than
比較級を含む先行詞と相関的に用いる。


We have more oranges than we could eat in a week.
うちには一週間では食べきれないほどのオレンジがある。

He's a better man than you'll ever be.
彼は君なんかにはとてもなれそうもないくらいのいい人物なんだ。

Fewer students than we had expected were present there.
そこに出席していた学生は私たちの予想よりも少数だった。

but
先行詞が否定語の場合、but は(that ... not)の意味を表す。文語調。
主節は there is の構文で始まることが多い。


There is nobody but has their faults.
欠点のない人は一人もいない。

There is no rule but has some exceptions.
例外のない規則はない。

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