2018.12.15 「通信費を節約し、貯蓄で将来に備えたい」
生協組合員の意識調査まとまる

岩垂 弘 (ジャーナリスト)

 第2次安倍内閣が発足してから、今月26日で満6年を迎える。その安倍内閣は発足以来、「アベノミクスでデフレからの脱却を図る」と声高に叫び、首相自身も「5年前に日本を覆っていた重く暗い空気はアベノミクスによって完全に一掃することができた」(今年8月12日の山口県下関市での講演)と、アベノミクスの成果を強調するが、果たして実態はどうなのか。このほど、日本生活協同組合連合会から発表された「2018年度全国生協組合員意識調査」を見ると、アベノミクス下の国民の生活実態は首相のお見立てとはかなりかけ離れたもののようだ。

 日本生協連によれば、現在、地域購買生協の組合員は2187万人で世帯加入率は37%。加入率の高さからみて、生協組合員の生活意識は国民のそれを示していると見ていいだろう。
 
 日本生協連の「全国生協組合員意識調査」は、組合員の、暮らしや購買に関する意識・行動などの実情を明らかにする目的で、1994年から3年おきに実施している。今回の2018年度調査は9回目。
 今回の調査は、日本生協連加盟の地域購買生協のうち組合員数上位30位までの生協の組合員が対象。組合員6000人に調査票を郵送したが、回答を寄せた組合員は3653人で、回収率は61.4%。

 調査項目は多岐にわたるが、その中で、昨年と比べて、商品・サービスの購入に積極的になったかどうかを聞いた。それに対する回答は――
 「どちらかといえば積極的になったと思う」が8・1 %。「ほとんど変化はないと思う」が56・1 %。「どちらかといえば消極的になったと思う」が22・8%。
 消極的になった人にその理由を聞いた。すると、消費増税後の2015年調査では「物価が上がったから」が第1位だったのに対し、今回は「収入が増えない(減った)から」の53・6%が最も多かった。

 調査では、組合員に対し、今後節約したいこと、お金をかけたいことを聞いた。その結果は――「節約したいもの」「やや節約したいもの」の第1位は通信費(51・9%)、第2位は葬儀(36・3%)。
 「お金をかけたいもの」「ややお金をかけたいもの」の第1位は「貯蓄など将来への備え」50・3(%)だった。

 これらの調査結果から浮かび上がってくるのは、異次元の金融緩和政策を軸とするアベノミクスの恩恵を受ける富裕層とは対照的に、アベノミクスにより生活費を節約せざるを得ない上に不安が募る将来に向けて貯蓄に走らざるを得ない一般市民の姿ではなかろうか。

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