2020.04.11 あなたにとって3月は…
韓国通信NO633

小原 紘 (個人新聞「韓国通信」発行人)

 「3月はいろんなことが起きる月ですね」。スポーツジムの浴場で顔見知りが話しかけてきた。「東京大空襲の翌日11日に東日本大震災。それにこのコロナ騒ぎ」。「1日は第五福竜丸が死の灰を浴びたビキニデー」と相槌を打ったが、朝鮮独立3.1運動は言いそびれてしまった。新型コロナ騒ぎで、彼も私も3月が特別の月に思われ感慨にふけった。
 3月としては珍しく雪が降った。一緒に桜の花が舞い散った。雪も桜も形がコロナに似ている。
 突然の学校閉鎖、外出・イベントの自粛要請。オリンピックの延期。都市の封鎖、緊急事態宣言も現実味を帯びだした。世界規模の出入国禁止、WHOのパンデミック宣言。イタリア、スペインの惨状が刻々と伝えられ、世界がまるで違って見える。
 中世ヨーロッパで1億人が死んだペストと近世のコレラの流行は文学作品で知っていたが、それらと現実が重なる。私たちにとって東日本大震災、福島原発事故とともに忘れられない3月になることだろう。

<人間社会が生み出したウイルス>
 ウイルスは人間による自然破壊から生まれた。地球温暖化と密接な関係があるという科学者の指摘は説得力を持つ。人類が滅亡の瀬戸際にあるのが伝わってきた。最近見たNHKのドキュメンタリーである。

<日本が危ない>
 「桜を見る会」で世間を騒がせ、森友学園の名誉校長として疑惑の渦中にある首相夫人がケロッとしてオトモダチとお花見をした。自殺に追い込まれた財務省職員の遺族の求めを首相はコロナ騒ぎでそれどころではないといわんばかりに一蹴。独善とモラルの欠如にやり切れなさが募る。わが国のコロナ対策はまず政治に対する不信感を取り除くこと、理解を越えた「異星人」たちの追放しかない。緊急事態宣言によって「安倍ヤメロ」のデモも禁止される。人々を不安に陥れて好き勝手なことをするのは独裁者の古典的な手口だ。冷静さと理性、寛容を欠いたトランプ・ウイルスが世界に感染! 安倍首相も感染した。新型コロナの感染拡大とともに心配だ。

<コロナは人類へ警告する>
 世界が奈落に落ちてゆく予感。この期に及んで金儲けに血眼な人たちが大勢いる。原発推進のコマーシャルが流れ、「末世」感が濃厚だが、あきらめるわけにはいかない。
 失業者続出、中小零細企業者の倒産も始まった。世界規模のカタストロフィ(破局)の始まり。コロナウイルスによって、国境を越えた金儲け主義、新自由主義が産み落とした絶望的な貧富の差が可視化された。生命の危機に瀕する人たちの存在が見え始めた。
 世界の飢餓人口8億2100万人(国連年次報告)は気候変動と紛争、収奪がもたらす絶対的貧困から生まれた。その大半を占める子どもたちが毎日飢餓で死んでいく。グローバル化社会でコロナを理由に自国だけが救われることはあり得ない。地球上の9人に1人が餓死に直面している現実を無視したコロナ対策は考え難い。コロナは資源をめぐる大国が引き起こしたあらゆる紛争の停止、貧困の絶滅と世界規模の医療の充実を求めている。飢餓の進行とコロナの沈静化は相いれない。来年はオリンピックとは到底考えられない。

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