2020.09.05  ■短信■

    旧陸軍被服支廠問題を発信するネットラジオ開局

 解体か保存かで論争が起きている広島市の被爆建物「旧陸軍被服支廠」を題材にした番組をインターネットで配信するラジオ局が、6月30日から活動を始めた。

 旧陸軍被服支廠は、爆心地から南東2・7キロの南区出汐にある。1905年に建造が始まり、1913年に完成したが、そこでは軍服や軍靴がつくられていた。全部で13棟だったが、現存しているのは4棟。いずれも1913年に造られた倉庫で、鉄筋コンクリート・れんが造りの3階建て。原爆でも倒壊を免れた。
4棟のうち1~3号棟を広島県、4号棟を国が所有する。4棟の敷地は合わせて約1万7000平方メートルで、市内に残る最大級の被爆建物だ。被爆後は校舎、倉庫などに利用されてきたが、今は使用されていない。

 昨年暮れ、広島県が、所有する3棟のうち1号棟の外観を保存し、他の2棟(2号棟と3号棟)は解体・撤去する方針を表明。いずれも劣化が進み、地震による倒壊または崩壊の恐れがあるからという。工事は2020年度に着手する、としていた。4号棟については、国は「解体を含め検討中」としている。
 県の方針に対し、被爆者や市民グループから「解体に反対」「全棟を保存し・活用せよ」との声が上がったため、県は今年2月、工事着手を1年間先送りすると表明した。

 被爆者や市民グループは署名運動などを展開しているが、市民グループの一つ、広島文学資料保全の会の代表、土屋時子さんら3人が、新型コロナウイルス問題の影響で現地での見学会などを開催しにくい状況の中で多くの人たちに被服支廠問題に関心をもってもらうにはどうしたらよいかを検討した結果、ネットラジオで被服支廠に関する情報を流すことを思いついた。
 番組のタイトルは「Hihukushoラジオ」。発信は月2回(15日と30日)。放送時間は約Ⅰ時間。被服支廠の歴史や保存運動に携わる人たちの訴えを流す。もちろん無料だ。
 ネットで「youtubu Hihukusho ラジオ」と検索すれば聴くことができる。 
                                    (岩) 
                     
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