2021.03.18 ミャンマーのクーデターから1か月半(その3)
          国連事務総長も残虐行為の中止を要求

坂井定雄 (龍谷大学名誉教授)

 ミャンマー軍のクーデターから1か月半、主要都市での市民たちの抗議行動が続いている。(中小都市の状況は分からない)。大通りは軍と治安警察が支配しているが、裏通りでは市民たちの抗議デモが街路でも、集団住宅内でも、活発に繰り返されている。抗議行動が活発なアパート群や街区を軍が包囲して、住民に降伏して出てくるよう迫っているところもある。
 軍や治安警察部隊によって殺害された市民の数は3月16日までに150人を超えた。さらに軍による集団虐殺の恐れもあり、国連のグレーテス事務総長はミャンマー軍に対し、包囲した街区や集団の住民を傷つけず、無害で解放するよう要請した。さらに、国連安全保障理事会は10日、全会一致でミャンマー情勢についての議長声明を発表、「抗議デモの参加者への暴力を強く非難する」「軍に最大限の自制を求める」と強調した。

―以下に前回紹介した英BBC放送電子版の現地リポートの続きを紹介しようー
▼軍独裁支配を終らせよう!
 夜になると、若者たちの集団が、軍の支配を拒否する革命的な象徴―三つ指の手を挙げながら街路を走る。群衆が、走る若者たちを囲んでいる。この光景は、ヤンゴンに限らす、すべての主要都市で繰り返されている。軍政権に忠実な警察官たちは、いたるところに書かれている「軍事クーデターを拒否する」「我々は民主主義を求める」のスローガンを消すのに、深夜までいそがしい。
 次の日、若者たちが街路のどこかで、これらのスローガンを書くのは確実だ。同時に市民たちは、軍の残虐行為を非難する叫びをあげ、国際社会の強い対応を求めている。
 その一方、国連と東南アジア諸国連合が、クーデター政権の蛮行を防げないことへの、人々の不満が高まっている。西側諸国による。クーデターを非難する明確な声明、制裁でさえ、人々にとり不十分だ
 最近のデモでは、デモのプラカードの多くに「どれだけ多くの死者が出たら、国連は行動を起こすのか?」と書かれている。
 しかし、多くの人々は、国の将来は若者たちによる現在進行中の街頭抗議行動と、市民たちの不服従運動にかかっている、と信じている。
 ガスマスクを付け、デモに参加していた一人の若者は、ゴーグルを外して「軍の独裁は、私の時代に終わらせなければなりません」と私に語った。彼のかぶるヘルメットには、血液型と連絡用の親族連絡先が記されていた。
 若者たちの行動の指導者たちは、彼らの世代が、この悪どい軍事支配に対して決起しただけなのに、さらの多くの流血の犠牲を払うことになるかもしれない、ことを知っている。
 暴力とテロの悪夢は、たやすくは無くせないだろう。ミャンマーは軍政の悪夢を一掃できないからだ。
 しかし、若い世代は、軍政を打倒する堅い決意を示した。
 若い抗議者の一人は、ただ、つぎの叫びだけを繰り返したー
 「軍独裁を、われらの時代に終わらせるぞ!」

Comment
管理人にだけ表示を許可する
 
TrackBack