2021.04.23 (短信)ハンガリーのコロナ禍のその後
そしてあの国との利権?

盛田常夫 (経済学者、在ハンガリー)

ハンガリーのコロナ感染者はようやく減少に向かっています。病院での治療者数も1万人を切り、人工呼吸器装着者数も千名を切りました。もっとも、人工呼吸器に繋がれた患者の多くが死亡しているので、装着者数が減少していると考えられます。

他方、最近の週刊誌報道では、ハンガリー政府が中国から購入した人工呼吸器1万台近くが貸倉庫に収められており、月額の賃料が9000万フォリント(約3200万円)を超えるということです。実際に何台の呼吸器を発注し、何台の呼吸器が倉庫に保管されているかの情報はありません。無駄な買い物で儲けたのは一部の与党政治家と彼らと行動を共にする実業家です。
ブダペスト・フェレンツヴァーロシュに建設予定の大学街(ハンガリー人向け学生寮など)の敷地の半分以上を使って、上海 復旦大学キャンパスを開くという政府の構想が、大きな波紋を呼んでいます。区長は住民投票を呼びかけており、カラチョニィ・ブダペスト市長は政府がこれを強行するなら、2023年の世界陸上の開催権を返上すると宣言しています。

野党を左翼と呼び、共産主義を否定する現政権が、中国共産党が支配する大学の建設を容認し、数千名規模の中国人のための大学を開くことに、多くの人が首をかしげています。しかし、中国とは種々の経済的な裏取引で繋がっているので、与党政治家の一部や周辺実業家にとって、中国案件はがっぽり儲けるチャンスなのです。中国企業と共同で、中国政府の資金を借りて、ベオグラードーブダペストの鉄道建設を進めているだけでなく、大学まで誘致しようとするのは尋常ではありません。背景に巨大な利権があると考えて間違いないでしょう。
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