2022.03.05 ロシア軍、欧州最大の原発の攻撃開始―圧倒的なBBCの報道

坂井定雄 (龍谷大学名誉教授)

 ウクライナを侵略中のロシア軍は4日、欧州最大のウクライナ南東部にあるザポリージア原子力発電所の攻撃を開始した。
 おそらく世界で最も早かったBBCの速報(日本時間4日午前9時37分)で、ウクライナのクレバ外相は「ロシア軍はザボリージア原子力発電所に全方向から砲火を浴びせた」と語った。
 BBCの最初の報道でウクライナの現地当局者は「砲撃で、発電所は破壊された」と述べた。そして、同当局者はツイッターで「ロシア軍は直ちに火災を鎮め、消防部隊に安全地帯を作らせろ」と語った
 ローラ・ロックウッド核電力ネットワーク長は、BBCに「原子力発電に依存しているウクライナの電力供給に衝撃を与えるだろう」と語っていた。
 また、彼女は「原子力発電所周辺での軍事行動は、発電所に直接的な損害を与え、従業員を傷つけ、原子炉のメルトダウンを起こすかもしれない」と述べた。
 さらに、これに続くBBCの速報(同10時35分)では、「国際原子力機関(IAEA)が、ザボリージア原発が砲撃されたとの報告を受けて、ウクライナ当局と連絡中だ」とあった。

▼随時更新する現状の要約
 もう一つ感心するのは、BBCの電子版には、随時差し替えるニュース報道とともに、それとは別に、その時点でのニュースの要約(Summary)を差し替えることだ。

 4日12時半現在のSummaryを全文和訳すると下記のようになる――
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアのプーチン大統領に1対1の会談を申し入れ、それだけが戦争を終わらせる唯一の道だ、と語った。
 彼は同時に西側に対し、侵略と「戦うプランを下さい」と訴えた。
 ロシアとウクライナの交渉担当者は一般市民たちを救出する「人道の道」を作ることで合意した。
 一方、プーチンは、戦争を“計画通り進める”ことに固執している。
 英国は、さらにロシア・ウクライナ南部国境に近いマリウポルにある、ロシアの石油・ガス企業2社に制裁を決定した。
 もしロシアがさらに、南部の都市を占領するならば、ウクライナ軍が海との間を切断するかもしれない。
 キエフは、依然として政府支配下にあり、ロシア軍装甲部隊はある程度遠い場所にいる。
 ロシア軍の侵略が始まって以来、ウクライナの住民100万人以上が脱出した。(了)

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