2022.04.25 ロシアのウクライナ侵略戦争が続いている

坂井定雄(龍谷大学名誉教授)

 残虐なロシアのウクライナ侵略戦争が続いている。2月24日開戦以来、首都キーウ占領を目指し、北部から主力を投入したロシア軍は、激しい砲爆撃と地上軍による破壊、市民の虐殺で進軍したが、ウクライナ側の強力な反撃に阻止され、4月初めから第2戦線の東部のロシア国境に接するドンバス地方に転戦。その中でも黒海に通じるアゾフ海に面する重要都市マリウポリを包囲、占領しようとしているが、市内の武装市民勢力の抵抗が激しく続いている。市民の武装抵抗の最大拠点は、東京ドーム200個分の敷地がある製鉄所だ。
 米国をはじめウクライナ側へのNATO諸国の支援は、積極的に行われているが、あくまで、武器支供与と避難民の支援に限られ、部隊派遣など直接的な支援はない。
 以下にBBCニュース電子版が報道したウクライナ関係ニュースを,Summary(要点)、新しい順のニュースの要旨を紹介しようー

▼Summary(日本時間2022・4・21 午前)
 世界銀行のデービッド・マルパス総裁は、ウクライナへのロシア軍侵略による飢餓、「人間崩壊」を警告した。
 彼は、食料の値上がりが何百万人もの人たちに「貧困と栄養不足」をもたらすと語った。
 ウクライナでは、マリウポリの一部の市民たちが何週間も戦火の中に閉じ込められ、逃れることができないでいる。
 一方、ロシアの支配者はウクライナでの”大量虐殺“で強くなり、〝狂気の戦争”を終らせるよう、呼びかけている。
 米国、カナダ、英国の財政当局者たちは、G20の会合で、ロシア代表が発言する際、退席した。
 ▼Summary (日本時間2022・4・22 午前)
 バイデン米大統領は、ウクライナに対する新たな支援8億ドル供与を発表した。バイデンは、この支援には重火器、弾薬、戦術的無人偵察機が含まれ、ウクライナ軍の前線に送られると語った。
 ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、ロシアが今週末の休戦提案を拒否したと語った。モスクワ側の発言はない。
 プーチン・ロシア大統領はロシア軍に対し、包囲態勢下のマリウポリにあるアゾフスタ―リ製鉄所(世界最大級の巨大製鉄所)への最終的攻撃を、今週末は行わないよう命令した。ただし、同大統領は広大な同製鉄所から「ハエ」1匹も逃げ出せないように包囲するよう命じ、ロシア軍が同製鉄所のある戦力的港湾都市マリウポリをロシア軍か支配していることを強調した。
 何週間もロシア軍が包囲している、ウクライナ南東部の同市からは一部の市民が脱出しているが、脱出したいと願っている市民たちのごく一部に過ぎない。
 ▼BBC電子版から
  (日本時間21日午前8:32)米国司法当局、ウクライナでのロシアの戦争犯罪調査を開始
 米国のガーランド検事正は20日の記者会見で、米司法当局がウクライナにおけるロシア軍の戦争犯罪について捜査を開始、ウクライナの検事総長はじめ協力関係にある他国の機関と連絡を取っている、と発表した。ガーランド検事正は「われわれは、有りうる戦争犯罪の証拠を集め、保存するために協力し合う」と語った。
 (21日午前7:14)最新のニュース
 〇マリウポリ市評議会発表の写真では、ロシア軍が市近郊の集団墓地で住民の遺体を埋葬している。
 〇ロシアのプーチン大統領は、マリウポリのロシア軍に対し、ウクライナ側が最後の支配拠点として確保しているアゾフスターリ製鉄所に、市民約500人とウクライナ軍兵士が入ること拒否させた。
 〇ウクライナ当局は20日、マリウポリ全域から、ウクライナ側が支配している人道的脱出路を経由して6千人を市外から脱出させようとしたが、80人だけしか成功しなかった。
 ボイチェンコ市長は、200人がなお救出を待っているが、バスがなかったと語った。
 〇バイデン米大統領は「マリウポリが完全に陥落した証拠はない。プーチンは同市を完全に支配したといっているが、その証拠はない」と語った。
 〇バイデンはウクライナに対して、8億ドルの追加支援を行うと発表した。その使途には、重砲、数十台の曲射砲、弾薬、無人航空機が含まれる。
 〇ウクライナのゼレンスキー大統領は世界銀行、IMF代表との会談で、毎月70億ドルの支援が必要だと説明した。
 〇ウクライナはロシアに対し、正教の復活祭休戦を求めたが、ロシアは拒否した。(了)

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