2009.01.11
「知られざる豊かな国」に目を向けよう
1/24 キューバ革命50年記念フォーラム開催へ
今年はキューバで革命が成立してから50年になります。昨年はキューバ革命の英雄、チェ・ゲバラの生誕80年にあたりました。そこで、私たち「キューバ友好円卓会議」はこれを記念して1月24日(土)、東京都中野区の「なかのZERO小ホール」で「革命50年・ゲバラ生誕80年記念友好フォーラム 知られざる豊かな国――キューバを通して見えてくる世界」を開きます。キューバ革命とは何だったのか、革命の成果とはどんなものか、いまなお少なからぬ日本人を引きつけてやまないキューバの魅力とはいったい何なのかを明らかにしょうというものです。併せてフォーラムをキューバの音楽と踊りをたっぷり楽しんでいただく場としました。
キューバは中米カリブ海のメキシコ湾入り口に位置する島で、日本の本州の半分ほどの大きさ。人口は約1100万人です。
ここでは16世紀中葉からスペイン人による砂糖栽培が始まり、キューバはスペインの植民地となりました。米西戦争で米国が勝者となったため、1898年にキューバはスペインから独立しましたが、米国はキューバの主権を制限したため、キューバは米国の半植民地的位置に置かれ、キューバの対米従属が進みました。このため、キューバ人による独立闘争が起こり、フィデル・カストロ氏(前国家評議会議長)とその同志が米国に従属するバチスタ政権に戦いを挑みました。1959年1月1日、バチスタ一家が国外に脱出したため、カストロ氏らが勝利。これがキューバ革命の成立でした。このため、1月1日はキューバの「革命記念日」とされています。
こうした経緯でも分かるように、キューバ革命は共産主義革命ではなく、民族独立のための革命でした。が、成立したカストロ政権は、米国からの圧力が増し、しかも米国と社会主義陣営の総本山とされたソ連との冷戦が激化するという国際情勢の中で、次第にソ連との関係を強めてゆきます。その結果、やがて憲法に「キューバ共和国は労働者、農民ならびにその他の肉体・精神勤労者からなる社会主義共和国である」と明記するに至ります。その後、東欧の社会主義国諸国やソ連が崩壊したにもかかわらず、キューバは依然して「社会主義」の旗を掲げ続けています。
1928年生まれのチェ・ゲバラはアルゼンチンの出身ですが、キューバの独立闘争に加わり、キューバ革命成立後は新たな革命を求めてキューバを去り、1967年、南米ボリビアでゲリラ活動中にとらえられ、銃殺されました。

岩垂 弘 (キューバ友好円卓会議)
今年はキューバで革命が成立してから50年になります。昨年はキューバ革命の英雄、チェ・ゲバラの生誕80年にあたりました。そこで、私たち「キューバ友好円卓会議」はこれを記念して1月24日(土)、東京都中野区の「なかのZERO小ホール」で「革命50年・ゲバラ生誕80年記念友好フォーラム 知られざる豊かな国――キューバを通して見えてくる世界」を開きます。キューバ革命とは何だったのか、革命の成果とはどんなものか、いまなお少なからぬ日本人を引きつけてやまないキューバの魅力とはいったい何なのかを明らかにしょうというものです。併せてフォーラムをキューバの音楽と踊りをたっぷり楽しんでいただく場としました。
キューバは中米カリブ海のメキシコ湾入り口に位置する島で、日本の本州の半分ほどの大きさ。人口は約1100万人です。
ここでは16世紀中葉からスペイン人による砂糖栽培が始まり、キューバはスペインの植民地となりました。米西戦争で米国が勝者となったため、1898年にキューバはスペインから独立しましたが、米国はキューバの主権を制限したため、キューバは米国の半植民地的位置に置かれ、キューバの対米従属が進みました。このため、キューバ人による独立闘争が起こり、フィデル・カストロ氏(前国家評議会議長)とその同志が米国に従属するバチスタ政権に戦いを挑みました。1959年1月1日、バチスタ一家が国外に脱出したため、カストロ氏らが勝利。これがキューバ革命の成立でした。このため、1月1日はキューバの「革命記念日」とされています。
こうした経緯でも分かるように、キューバ革命は共産主義革命ではなく、民族独立のための革命でした。が、成立したカストロ政権は、米国からの圧力が増し、しかも米国と社会主義陣営の総本山とされたソ連との冷戦が激化するという国際情勢の中で、次第にソ連との関係を強めてゆきます。その結果、やがて憲法に「キューバ共和国は労働者、農民ならびにその他の肉体・精神勤労者からなる社会主義共和国である」と明記するに至ります。その後、東欧の社会主義国諸国やソ連が崩壊したにもかかわらず、キューバは依然して「社会主義」の旗を掲げ続けています。
1928年生まれのチェ・ゲバラはアルゼンチンの出身ですが、キューバの独立闘争に加わり、キューバ革命成立後は新たな革命を求めてキューバを去り、1967年、南米ボリビアでゲリラ活動中にとらえられ、銃殺されました。

そのキューバ革命から50年。そして、ゲバラ生誕から80年。これを記念する催しが世界各地で行われており、スペイン・フランス・アメリカ合作の劇映画『チェ 28歳の革命』が1月10日から、同『チェ 39歳 別れの手紙』が1月31日から、日本全国各地で連続上映されるのもその一つでしょう。
キューバ友好円卓会議は2003年にキューバ国民との友好を目指す団体・個人によって設立されました。キューバに関心をもち、友好促進を願う人々が一堂に会して情報を交換しようという狙いで、キューバに鍼を送る会、キューバに自転車を送る会、キューバ連帯の会、ピースボート、パルシステム生活協同組合連合会などのほか、多様な個人が参加しています。
円卓会議がこれまでとくに留意してきたのは、キューバに関する多様な情報をできるだけ多く一般の市民に提供しようということでした。これまでは、キューバに関する情報というと、キューバと敵対する米国発あるいは米国経由のものが多く、キューバに関する情報が正しく日本に伝わりにくいという面があったからです。
このため、円卓会議は発足以来、毎年1〜2回、東京でキューバ友好フォーラムを開催してきました。そこで、キューバの医療、教育、有機農業、ラテンアメリカの政治・経済情勢といったテーマを取り上げてきました。なぜなら、この国の医療、教育、有機農業は世界的にも優れた水準にあり、その実情を日本の市民に伝えたいと考えたからです。06年11月にはキューバの若い女医を招いてフォーラムを開いたほか、08年2月には円卓会議としてキューバに医療視察ツアーを派遣しました。さらに、同年5月にはチェ・ゲバラの長女で医師のアレイダ・ゲバラさんを迎えて東京でフォーラムを開催しました。
今度のフォーラムはキューバ革命の意義、革命の到達点と問題点を明らかにしようというものです。フォーラムに「知られざる豊かな国――キューバを通して見えてくる世界」とのタイトルを冠したのは、キューバは経済的には貧しい国とされているが、医療や教育の点では世界最高の水準にあり、それは、ある意味では「豊かな国」と言えるのではないか、それに、国家として貧しくても発展途上国に対し医療を通じた人道援助を続けているのは、キューバが「心豊かな国」だからではないか、との私たちの思いを表現したものです。
雑誌『WEDGE』(08年12月号)に「ボロを纏えど心は錦 トロピカル・キューバ」と題する一文が載っていました。筆者はレアメタル専門商社・アドバンストマテリアルジャパン(AMJ)社長の中村繁夫氏。そこには、こうありました。
「米国は、キューバに対する経済封鎖策である『ヘロメスバートン法』を継続している。だが、10月末国連は今年もキューバの人権擁護のために経済封鎖解除の決議を行い、 185カ国が賛成票を投じた(決議採択は17年連続)。反対したのは米国とイスラエルなど3カ国だけで、流石の米国世論も行き過ぎではないかとの意見に傾いているらしい。この件については世界がキューバの味方である。なぜ、キューバにこれほどの味方がついたのか――」
「貧しいキューバは『独自の哲学』で人道的なODA(国際支援)や模範的な国際貢献を展開しており、そうした活動が世界各国の尊敬を集めているのである。チェルノブイリ原発が事故を起こし……多くの人が犠牲になったが、キューバが国を挙げてウクライナへの救援に取り組んできたことは意外に知られていないようだ」
「特筆すべきは、このプロジェクトが90年3月、キューバ国内が未曾有の経済危機にあるなかで開始されたことである。それでも、年間約 800人、06年まで延べ1万8546人の児童が、45日から1年間キューバに滞在して治療を受けてきた。全てキューバの資金負担で行われ、経済危機の間も維持されてきた」
「05年のパキスタンの地震の時もキューバは2000人の医師団を送った。……チモールの災害やインドネシアの台風、四川省大地震でもキューバは医師団を送ってきた」
「一方、日本のODAは顔が見えない。また、金満国家と呼ばれて久しいが過疎地の医療の現場では医者が居なくて困っている。老人介護や福祉問題、社会保険制度も機能していない。キューバの優秀な医療チームを派遣してもらいたいぐらいだ」
金満国家の日本と貧しいキューバ。果たしてどちらが真に「豊か」でしょうか。中村氏はキューバに軍配をあげているように見える。私たちの問題意識は、中村氏のそれと共通します。キューバの実情を知ると、逆に日本の現実が見えてくるようです。つまり、キューバの実情を知ることで、日本と日本人が失ってきたものが明らかになってくるでしょう。
円卓会議としては、このフォーラム開催を、昨年夏にキューバを襲った巨大ハリケーンによる被害への救援に役立てたいと考えています。収益金が出れば、その一部を災害にあったキューバの人たちに贈ります。
フォーラムの第1部は講演で、午後2時から。講演者は作家の戸井十月、写真家・カーニバル評論家の白根全、ジャーナリストの工藤律子、長野県農業大学校勤務の吉田太郎の4氏。いずれもキューバと深いかかわりをもつ方々であり、興味深い報告をしてくださるでしょう。
フォーラムの第2部は「キューバ音楽とサルサの祝祭」で、午後6時30分から。キューバとの長年の友好活動によりキューバ政府から文化功労章、連帯大勲章を授与された、ギタリスト・歌手のアントニオ古賀氏や在日キューバミュージシャンらが出演、在日キューバ人によるサルサの指導もあります。
「なかのZERO小ホール」はJRまたは東京メトロ東西線の中野駅南口から徒歩8分。
入場料は第1部1000円、第2部1500円。
問い合わせ・参加申し込みはキューバ友好円卓会議
(電話・FAX03-3415-9292、e-mail cuba_entakujp@yahoo.co.jp)へ。

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キューバ友好円卓会議は2003年にキューバ国民との友好を目指す団体・個人によって設立されました。キューバに関心をもち、友好促進を願う人々が一堂に会して情報を交換しようという狙いで、キューバに鍼を送る会、キューバに自転車を送る会、キューバ連帯の会、ピースボート、パルシステム生活協同組合連合会などのほか、多様な個人が参加しています。
円卓会議がこれまでとくに留意してきたのは、キューバに関する多様な情報をできるだけ多く一般の市民に提供しようということでした。これまでは、キューバに関する情報というと、キューバと敵対する米国発あるいは米国経由のものが多く、キューバに関する情報が正しく日本に伝わりにくいという面があったからです。
このため、円卓会議は発足以来、毎年1〜2回、東京でキューバ友好フォーラムを開催してきました。そこで、キューバの医療、教育、有機農業、ラテンアメリカの政治・経済情勢といったテーマを取り上げてきました。なぜなら、この国の医療、教育、有機農業は世界的にも優れた水準にあり、その実情を日本の市民に伝えたいと考えたからです。06年11月にはキューバの若い女医を招いてフォーラムを開いたほか、08年2月には円卓会議としてキューバに医療視察ツアーを派遣しました。さらに、同年5月にはチェ・ゲバラの長女で医師のアレイダ・ゲバラさんを迎えて東京でフォーラムを開催しました。
今度のフォーラムはキューバ革命の意義、革命の到達点と問題点を明らかにしようというものです。フォーラムに「知られざる豊かな国――キューバを通して見えてくる世界」とのタイトルを冠したのは、キューバは経済的には貧しい国とされているが、医療や教育の点では世界最高の水準にあり、それは、ある意味では「豊かな国」と言えるのではないか、それに、国家として貧しくても発展途上国に対し医療を通じた人道援助を続けているのは、キューバが「心豊かな国」だからではないか、との私たちの思いを表現したものです。
雑誌『WEDGE』(08年12月号)に「ボロを纏えど心は錦 トロピカル・キューバ」と題する一文が載っていました。筆者はレアメタル専門商社・アドバンストマテリアルジャパン(AMJ)社長の中村繁夫氏。そこには、こうありました。
「米国は、キューバに対する経済封鎖策である『ヘロメスバートン法』を継続している。だが、10月末国連は今年もキューバの人権擁護のために経済封鎖解除の決議を行い、 185カ国が賛成票を投じた(決議採択は17年連続)。反対したのは米国とイスラエルなど3カ国だけで、流石の米国世論も行き過ぎではないかとの意見に傾いているらしい。この件については世界がキューバの味方である。なぜ、キューバにこれほどの味方がついたのか――」
「貧しいキューバは『独自の哲学』で人道的なODA(国際支援)や模範的な国際貢献を展開しており、そうした活動が世界各国の尊敬を集めているのである。チェルノブイリ原発が事故を起こし……多くの人が犠牲になったが、キューバが国を挙げてウクライナへの救援に取り組んできたことは意外に知られていないようだ」
「特筆すべきは、このプロジェクトが90年3月、キューバ国内が未曾有の経済危機にあるなかで開始されたことである。それでも、年間約 800人、06年まで延べ1万8546人の児童が、45日から1年間キューバに滞在して治療を受けてきた。全てキューバの資金負担で行われ、経済危機の間も維持されてきた」
「05年のパキスタンの地震の時もキューバは2000人の医師団を送った。……チモールの災害やインドネシアの台風、四川省大地震でもキューバは医師団を送ってきた」
「一方、日本のODAは顔が見えない。また、金満国家と呼ばれて久しいが過疎地の医療の現場では医者が居なくて困っている。老人介護や福祉問題、社会保険制度も機能していない。キューバの優秀な医療チームを派遣してもらいたいぐらいだ」
金満国家の日本と貧しいキューバ。果たしてどちらが真に「豊か」でしょうか。中村氏はキューバに軍配をあげているように見える。私たちの問題意識は、中村氏のそれと共通します。キューバの実情を知ると、逆に日本の現実が見えてくるようです。つまり、キューバの実情を知ることで、日本と日本人が失ってきたものが明らかになってくるでしょう。
円卓会議としては、このフォーラム開催を、昨年夏にキューバを襲った巨大ハリケーンによる被害への救援に役立てたいと考えています。収益金が出れば、その一部を災害にあったキューバの人たちに贈ります。
フォーラムの第1部は講演で、午後2時から。講演者は作家の戸井十月、写真家・カーニバル評論家の白根全、ジャーナリストの工藤律子、長野県農業大学校勤務の吉田太郎の4氏。いずれもキューバと深いかかわりをもつ方々であり、興味深い報告をしてくださるでしょう。
フォーラムの第2部は「キューバ音楽とサルサの祝祭」で、午後6時30分から。キューバとの長年の友好活動によりキューバ政府から文化功労章、連帯大勲章を授与された、ギタリスト・歌手のアントニオ古賀氏や在日キューバミュージシャンらが出演、在日キューバ人によるサルサの指導もあります。
「なかのZERO小ホール」はJRまたは東京メトロ東西線の中野駅南口から徒歩8分。
入場料は第1部1000円、第2部1500円。
問い合わせ・参加申し込みはキューバ友好円卓会議
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